再燃する「ハンター事件」、バイデン大統領次男への捜査が加速 | ニコニコニュース



(古森 義久:産経新聞ワシントン駐在客員特派員、麗澤大学特別教授)

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 バイデン大統領の次男ハンターバイデン氏に対する脱税や不正資金洗浄の容疑での刑事事件捜査が最近になって活発に進んでいることが、米国の多数のメディアの報道で明らかとなった。

 そうしたメディアのなかには、これまで「ハンター事件」には否定的で「共和党側の捏造」とまで断じていたところもある。民主党寄りのメディアも、ハンター事件の取り上げ方が変化してきた。また、この捜査が長引くことは、バイデン政権や民主党にとっても11月の中間選挙に悪影響を及ぼしかねない。

CNN、ニューヨーク・タイムズも報じる

 CNNテレビ3月30日の放送で、「ハンターバイデンへの連邦当局の捜査が活発化している」と伝えた。その内容は「ハンターバイデン氏のビジネス活動での脱税、マネーロンダリング(不正資金洗浄)、ロビー規制法違反などの容疑に関する司法省による刑事事件捜査がここ数週間で進展した」という趣旨だった。「ハンター氏の犯罪行為が裏づけられたわけではないが、捜査の進展が顕著だ」という。

 ほぼ同時に、ニューヨークタイムズも同じ趣旨のニュース記事を掲載した。同紙やCNNは、米国の国内政治の報道や論評では一貫して民主党支持のスタンスをとり、ハンター氏の不正疑惑が表面化した際も、「共和党側の宣伝工作」「トランプ陣営関係者による捏造」といった一部の見解を紹介し、疑惑の内容を詳しく伝えることはなかった。それが今回は、少なくとも「疑惑」の内容と捜査の進展を報じるようになった。

ハンター氏のメールに書かれていたこと

 ハンター氏への疑惑と、これまで明らかになっている捜査の経緯は以下の通りである。

 2020年9月、連邦議会の上院の複数の委員会が、「ハンター氏は父親のバイデン氏が現職副大統領だった2013年から2014年にかけ、汚職疑惑がある中国とウクライナ大企業に接触し、巨額の報酬を得た」という趣旨の調査報告書を発表し、ハンター氏の刑事責任を追及した。

 2020年10月には、米デラウェア州のコンピュータショップに持ち込まれて放置されていたというハンター氏のパソコンから、同氏のウクライナや中国との特殊なビジネスに関する数千通ものメールが発見されたと報道された。そのメールは、父親のバイデン氏の関与も示し、不正な取引を示唆していた。

 大統領選挙が白熱していた当時、バイデン陣営はハンター氏への追及を「共和党の政治工作」と断じ、問題のパソコンも「ロシア諜報機関の工作だ」と主張していた。しかし同年12月には、ハンター氏自身が、自分がデラウェア州の司法当局の刑事事件捜査の対象となっていることを認めた。

中国・ウクライナ企業との関係にメス

 その後、ハンター疑惑に関する表面での動きはほとんどなかったが、バイデン政権の誕生から3カ月近くが過ぎた今になってまた浮上してきた。

 大手紙ウォール・ストリートジャーナルは、一連の報道で現在の動きを以下のように伝えていた。

・この捜査は、バイデン一家が居住するデラウェア州の検察当局が主体となり、ここ数週間、連邦捜査局や税務当局なども加わって、捜査の範囲と勢いが増してきた。まず最近の捜査は、ハンター氏が2014年ごろからウクライナエネルギ―企業「ブリスマ」から毎月5万ドルの報酬を受け取って「役員」を務めていたことに関する犯罪性の有無の追及を強化した。

・その後、ブリスマはウクライナ側の捜査によって不正な活動を指摘された。米国の検察は、ハンター氏が当時、オバマ政権の副大統領だった父親のコネを利用してブリスマの役員ポストを得たか否か、「利害相反」していないかを捜査し、ハンター氏のかつてのビジネスパートナーたちから事情聴取をした。

ハンター氏は2016年に中国企業「華信インフラ」と連携し、共同で米国に投資企業「ハドソンウェスト」という会社を設立した。その後、「華信インフラ」はハンター氏側に合計480万ドルの「相談料」を払った。検察当局はこの資金の流れに関しても違法性の有無を捜査している。

ハンター氏は最近、約100万ドルの税金滞納金を支払ったが、その税金をめぐる動きに違法行為があったかどうかも捜査対象となっている。さらにハンター氏は、米国内で外国の政府や企業の代表として活動する際に求められる「外国代理人」や「外国ロビイスト」としての届け出をしていなかったため、その点での違法行為の有無の捜査も続いている。

 これまでハンター氏は、以上のような容疑での刑事事件捜査の対象となっていることは認めながらも、違法や不正な行為は一切なかったと述べてきた。だがここへきてその容疑への捜査の進展や拡大が報じられたことは、検察当局がなにか新たな証拠を得た結果だとも推測されている。

 いずれにしても、このハンター事件がバイデン政権や民主党を悩ますという状態が当面は続きそうである。

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ハンター・バイデン氏(2021年1月19日、写真:ロイター/アフロ)


(出典 news.nicovideo.jp)

多門丸

多門丸

ここ数週間のバイデンじいちゃんの明らかにもう無視できない痴呆と相まって親子共々消えてもらおうっていう米国民の臭い物に蓋理論が盛んなんよなぁ、てかウクライナ有事が始まってからのバイデンの痴呆と放言は明らかにヤバイレベルやし。

geso

geso

ハンター君に関しては汚職やロシア絡みよりローティーンのガキに咥えさせてた方叩いた方がダメージデカくなると思うんだけどそれやるとあっちのマスゴミやセレブも巻き添え食らうからやらないんだろうなあ